「自分としてはこっちのほうがわかりやすい」と思っても、相手にちゃんと伝わらないことってありますよね。

こんにちは。LOVELETTER WORKS株式会社の長浜です。

わたしは以前、Instagram(インスタグラム)広告の配信を依頼してくださっているクライアントにLP作成の提案を行いました。そのとき、うまく伝わっていなかったようでクライアントから再度質問がきました。また、最近は社内でも「あれ、うまく伝わっていないな……」と思ったことがあったので、今回は、わたしの失敗談と意識すべきポイントをまとめます。

個人的にはわかりやすい、はNG!

まずは「うまく伝わっていなかった」と感じた出来事をまとめます。

クライアントとのやり取り

LPの費用は、コンテンツのボリュームや文章作成、画像の準備・作成などによって変わります。そのため、「いくらなら大体ここまでできる」ということを伝えなければいけません。

わたしがうまく伝えられなかったのは、コンテンツのボリュームです。参考サイトの該当ページをスクショし、「ここまでなら予算15万円」「ここまでなら予算20万円」というように資料をお渡ししたんです。

個人的にはすでにあるWebサイトを見たほうがわかりやすいと思っていたのですが、先方にはうまく伝わりませんでした。

そこで、簡易的ではありますがエクセルで表を作成してそちらを送付しました。

すると、先方から「理解できた」とのお返事が。

すでに完成されたものをスクショするほうが見た目は良いかもしれません。ですが、伝わりやすさを考えると簡単に作成したイラストでもよいかもしれませんね。

イラストに関しては、個人的に資料にして送付するのに抵抗がありますが、打ち合わせ時にはパッと描いて説明するのはアリだと思います。

このほか、最近は広告配信の件でクライアントと認識の相違がありました。これはわたしが認識を間違えただけの話ですが、クライアントから「すでに投稿したフィードを配信するのはどう?」というような内容のメッセージが送られてきたので、わたしはてっきり過去に配信したフィード広告を再度配信するのだと思っていたんです。
念のため、クリエイティブのスクショを添付して返信したところ、過去に配信した広告ではなく、Instagram(インスタグラム)のフィードに投稿したものだったことが発覚。もしスクショを添付していなければ、認識違いのまま話が進んでいたかもしれません。

社内でのやり取り

弊社では記事の作成後、ほかの記事と重複していないか確認するため、重複チェックツールを使用しています。新規作成の記事は問題ないのですが、ややこしいのがリライトの記事。
すでにサイト上に記事がアップされているので、既存文章を重複チェックにかけると当然ながらヒットしてしまいます。そのため、初めてリライト記事の重複チェックをする場合は「既存文章は省いて重複チェックツールにかけてね」と伝えています。

しかし、これがうまく伝わっておらず既存文章も重複チェックツールにかけて重複率60%以上というすごい数字が出ていました。その後やったことについては後述します。

相手にわかりやすく伝えるために意識すべき5つのポイント

続いて、わたしが学んだ「相手にわかりやすく伝えるために意識すべきポイント」をまとめます。

1.「知っているだろう」という先入観は捨てる

誰かに何かを説明する際、「これは一般的だし知っているだろう」と思うことがあるかもしれません。たとえば、Instagram(インスタグラム)のフィードやストーリーズ。

Instagram(インスタグラム)を利用している方なら知っていますが、利用したことがない方は「聞いたことはあるけど何なのかわからない」となってしまいます。

それを当たり前のように「Instagram(インスタグラム)のストーリーズで〜」と話し始めても、その後の会話がまったく入ってこないことも。プライベートでの会話なら良いですが、ビジネスではNG!

まずは相手がどこまで知っているのかを把握しておくと良いかもしれません。判断が難しいときは、提案時の資料に載せたいと思います!

2.専門用語の使用は避ける

どうしても専門用語を使わないとき以外は、なるべく使用を避けることが大切です。

たとえば、「ジャストアイディア」。クライアントとの打ち合わせのときに「ジャストアイディアですが〜」と話すことがあるかもしれません。わたしも実際に、クライアントとの打ち合わせのときに「ジャストアイディアなのでそのまま使わないでほしいんですけど」と言われたことがあります。初めて耳にする人からすると「ジャストアイディア?アイディアとは何が違うの?」と思うかもしれません。

ジャストアイディアとは、現時点での思いつきのこと。

ジャストアイディアの言葉は、「今パッと思いついた案なので、使用する場合は手を加える必要がありますが〜」と言い換えることができます。これなら、クライアントにも伝わりやすいはずです!

あと、最近あったのが「レギュレーション」。システム開発の方と話をしているとき、説明の際に無意識に「レギュレーション」と発したことで、相手が『レギュレーション……?』と戸惑ってしまいました。口頭でのやり取りだったので「先方から指定されている表記・表現のルール」と、すぐに伝えることができましたが、これがチャット上でのやり取りだったら相手がGoogleで調べる手間が発生していたかもしれません。
普段、自分たちが日常的に使用している単語のなかには専門用語もあるので、部署が違う方と話すときも気をつけなくてはいけないと思いました。

3.身近なものを例に出す

弊社の社長は話す際によく身近なものを例に出してくれます。そのおかげで、「どういうことだろう……」と後から調べなくて良いし、その場でイメージがしやすいため非常に助かっています。

LPを提案する際の打ち合わせでも、弊社の社長が「たとえば……」と例を出したことでクライアントが「あ、わかる!最近◯◯の広告が表示されるんだよね。そしてつい買っちゃった」とおっしゃっていました。そこから、「LPは消費者の心理を活用したコンテンツ」と説明しており、話がスムーズに進んでいました。

わたしは打ち合わせになるとつい淡々と話してしまう癖があるので、イメージしやすいよう身近なものを例に出す癖をつけたいと思います!

4.結論を先に伝える

記事作成をするときは「PREP法」を意識していますが、それ以外になると正直できていません。

ちなみに、PREP法は

・Point(結論)

・Reason(理由)

・Example(具体例・事例)

・Point(結論)

の頭文字を取った構成のことです。

結論から先に伝えることで、何が言いたいのか相手に伝わりやすくなります。記事作成だけでなく、普段からPREP法での会話を意識したいと思います!

5.時間がかかってもしっかり伝える

上述した重複チェックの伝え方で思ったのが、「時間がかかってもしっかり伝える」です。
Zoomで画面共有をしながら説明をしていたのですが、このとき時間短縮のためすでに重複チェックをする文章をドキュメントに貼り付けた状態にしていました。「既存文章を重複チェックにかけると必ずヒットして重複率が高くなっちゃうので、既存文章は省いてね」と伝えてツールの使い方を説明。

その後、実際に対応してもらったら重複チェックの結果が60%を超えており、確認すると既存文章が省かれていなかったのです。「既存文章がヒットして重複率が高くなっているので、自分で作成した文章だけを重複チェックにかけてね」と再度伝えたのですが、それもうまく伝わっていませんでした。

それからわたしのほうで重複している箇所を調べ、該当箇所をドキュメントのコメントに記載。コメント箇所を省いて重複チェックをかけてもらった結果、数字は低くなりました。

個人的には「自分が作成した箇所だけを重複チェックにかける」という言い方のほうが伝わりやすいと思っていたのですが、まだまだ説明不足のようです……。

そこで「どうすれば伝わりやすいのか」を考えてみました。わたしが出した答えは、時間がかかっても実際に見せながら説明することです。実際に作成してもらった記事を一緒に見ながら、「ここを重複チェックにかける」「ここは既存文章なので省く」と説明しつつ、重複チェック用のドキュメントに文章を貼り付けていけばわかりやすいのではと考えました。

最後までやるとかなりの時間を費やしてしまうので、少しだけやり方を見せ、途中で交代して相手にやってもらっているところを画面を見ながらあっているか確認をする、というやり方であれば確実に伝わりやすいかと思います。
多少時間はかかってしまいますが、説明がうまく伝わっておらず、その後の対応を考えると効率が良いと思いました。

【余談】相手に手間をかけさせないことも大事

上記のエクセルの表をクライアントに送ったあと、弊社の社長から「スクショでも送って」と言われました。その理由は、ダウンロードが必要な場合に手間がかかるから、とのこと。

クライアントとのやり取りをLINEで行っており、わたしはスマホからLINEを開いているのでタップすれば簡単にエクセルのデータを見ることができます。しかし、相手はパソコンでLINEを開いている可能性もあり、クリックだけでは開けないかもしれません。

たしかに、ダウンロードして開くとなるとかなり手間がかかりますよね。そこは盲点でした。

1ページのデータであれば1枚の画像で済むので、「相手に手間をかけさせないためにはどうしたら良いのか」も考えてやり取りをしたいと思います。

まとめ

どんなにわかりやすい説明でも外国語で話されたらわからないように、相手の立場に立って言語化することが大事、ということが身に染みた経験でした。

同じ失敗を繰り返さないように、「わかりにくい箇所はないか」「相手の手間にならないか」を考えたうえで、仕事をしていきたいと思います。

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