こんにちは。LOVELETTER WORKS株式会社の長浜です。

わたしは現在、Instagram(インスタグラム)やTikTok、アプリ関連の情報を配信するWebメディア「Frigate」の運営に携わっています。

Frigateに携わったのは2020年11月ごろ。Webメディアの運営が初めてで「記事を作成するだけではない」という課題に困惑しました。

記事作成だけであればすぐに取り掛かることはできますが、今後運営することを考えるとただ作成するだけではいけません。

そこで上司からアドバイスをもらい「記事の整理」「各記事の数値の洗い出し」「まとめ記事の作成」の3つから始めることにしました。

1. 記事を整理する

わたしが最初にやったことは、スプレッドシートに記事のタイトル・WebサイトのURL・ワードプレスの入稿URLを一つひとつ書き出す作業です。

内容

このときすでに300記事ほどあり、どの内容の記事があるのかわからない状態でした。

Frigateの検索欄にKWを入力して絞り込むことはできますが、それでも件数が多いと大変です。

たとえば「DM」のKWでも、DMのメインと一般の違いを記した記事DMが既読にならない理由を記した記事などが表示されます。

また、本文にDMの単語が入っていても表示されるので、その中から探し出すのは手間がかかることに。

そこで、スプレッドシートに記事のタイトル・サイトのURL・ワードプレスの入稿URLをまとめてみました。

結果

スプレッドシートにまとめることで、どの記事がすでに作成済みなのかを一目で把握できるようになりました。本文に「DM」の単語が入っていてもスプレッドシートでは表示されないので、かなり件数を絞り込むことができます。

そのうえ、WebサイトのURLを記載していればすぐにその記事を見て中身を確認できますし、ワードプレスの入稿URLを記載していれば編集もすぐにできるので作業の効率化につながりました。

また、関連する記事も把握できるようになったので、内部リンクの設置にも役立ちました。

2. 各記事の数値を調べる

次にやったことは、GoogleアナリティクスでPV(ページビュー)数・セッション数を調べる作業です。

内容

これまで記事を作成するだけで、その後の数値を追うことがありませんでした。そのため、PV数は何となくわかっていてもセッション数は何なのかがわからず。

そこで、まずはPV数とセッション数が何かを調べてみました。

PV数とは、そのサイト(記事)が見られた数のこと。1人のユーザーがAのページを見て閉じ、5分後にまたAのページを開いた場合は「2」とカウントされます。

セッション数とは、ユーザーが訪問から離脱するまでの一連の流れを表した数値。1人のユーザーがサイトを開き、複数のページを見てサイトを閉じた場合「1」とカウントされます。そのため、同じ人が途中でほかのページを開いてもセッション数が変わることはありません。

ただし、以下のような場合はセッションが切れてカウント数が「2」になります。

  • 一定時間操作がなくセッション切れが発生する
  • 別のブラウザ(例:GoogleとSafari)で開いている
  • キャンペーンソースが切り替わった

PV数やセッション数を調べる理由は、アクセス解析を行ううえで重要なためです。
アクセス解析を行わないと、読まれている記事・読まれていない記事を把握することができません。サイトの改善点がわからないまま投稿をし続けることになり、これでは運営の意味がなくなってしまいます。

ただのブログ状態になってしまわないよう、アクセス解析は必要です。

結果

PV数やセッション数を調べた結果、どの記事が読まれているのか・どの記事があまり読まれていないのかを一目で把握できるようになりました。そこから、あまり読まれていない記事は改善していく必要があるので、わたしは数字をもとにリライトの優先順位を決めました。

また、まとめ記事はPV数やセッション数を目安に作成しています。
PV数やセッション数が低い記事をリライトしても数字があまり伸びなかったものは非公開にし、「PV数やセッション数が高い記事」にまとめました。そうすることで、コンテンツの量を増やしています。

3. 記事に内部リンクを貼る

続いてやったことは、ひとつの記事にほかの記事の内部リンクを貼ってまとめる作業です。

たとえば「活用しなきゃ損!?インスタグラムストーリーを企業が活用するメリットと事例紹介」の記事の場合、ストーリーの基本的な使い方を書いた記事を内部リンクとして設置することができます。

このように、ひとつの記事に内部リンクを設置していきました。

内容

内部リンクといっても、どのリンクを貼ってもよいわけではなく、その記事に関連するリンクを貼ることが重要! それについてはわかっていたのですが、内部リンクを貼る理由については具体的にわかっていませんでした。「内部リンクを貼ることで遷移先のPV数を増やすんだろうなぁ」程度にしか思っていなかったのです。

そこで、内部リンクを貼る理由について調べてみました。

内部リンクを貼る理由は主に以下の4つです。

  • ユーザビリティの向上
  • クローラーにサイト内を巡回してもらってインデックスされやすくする
  • サイトの評価を上げる
  • 離脱率の低下を防ぐ

ユーザビリティの向上

たとえば、Instagram(インスタグラム)のアプリを開いたら勝手にログアウトし、ログインできない状況になった場合「アカウントが乗っ取られたかも」と不安になるユーザーもいるでしょう。

インスタグラムの不具合について記載したページに、アカウントが乗っ取られた場合に起こる症状をまとめた記事のリンクを貼り付けておけば、ユーザーが欲しい情報を得やすくなりユーザビリティの向上が期待できます。

クローラーにサイト内を巡回してもらってインデックスされやすくする

Googleの検索結果に表示されるためには、まずインデックス(データベースに登録)してもらう必要があります。

クローラーと呼ばれるロボットが巡回しており、新しく作成した記事を見つけてもらわないといけません。そこで、内部リンクを貼っておけば芋づる方式でクローラーが巡回してくれるというわけです。

どんなに質の高い記事でもインデックスされなければ記事の存在を知ってもらうことができないので、関連する記事に内部リンクを貼る必要があります。

Webサイトの評価を上げる

内部リンクを貼ることで、Webサイトの評価を上げられる可能性もあるとのこと。1ページだけだとそのページだけしか評価されませんが、内部リンクを貼れば複数ページで評価してもらえるようになります。

この結果、ユーザビリティの向上が期待できますし、Webサイトの評価も上がる可能性があるのです。

離脱率の低下を防ぐ

内部リンクはWebサイトの離脱率の低下にもつながります。

上記のInstagram(インスタグラム)の例を挙げると、アカウントにログインできず、乗っ取りを疑ったユーザーは「乗っ取られたときに起こる症状」も調べるはず。

もしそれに関連する内部リンクが貼られていない場合、Googleで検索して調べるためにサイトからすぐに離脱されてしまうことに。

アカウントを乗っ取られたときに起こる症状の内部リンクが貼られていれば、Webサイト内を回遊してもらえて、サイトの離脱率の低下を防げます。

結果

Instagram(インスタグラム)の不具合について記載したページにアカウントが乗っ取られた場合に起こる症状をまとめた記事のリンクを貼った結果、内部リンクの記事のPV数が高まりました!

3月1日〜3月21日のPV数は「140」でした。

3月22日〜3月31日のPV数は「759」です!

2023年3月22日にインスタグラムが勝手にログアウトする不具合が起きており、そこで「アカウントが乗っ取られたかも」と不安になった方が一緒に見てくれたのだと思います。

まとめ

これまでSEO記事を書いてきたものの、数字を見るまではやっていなかったためFrigateの運営を任されて初めて数字を追い、ユーザーがどのような記事を求めているのか、どのような記事を書いたら良いのかをより考えるようになりました。

今のところ「このやり方が正解!」という答えが見つかっていないので、引き続きさまざまな方法を試してFrigateに合ったやり方を見つけていきたいと思います。

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